【書評】『心がフッと軽くなるブッダの瞑想』著者:アルボムッレ・スマナサーラ

今回は『心がフッと軽くなるブッダの瞑想』をレビューします。

多くの人間は悩みを抱え、苦しんでいます。
その悩みを解消させるために、様々な努力をしますが、
目立った効果が現れない、少し効果が感じられても、すぐに新たな悩みが生まれ再び苦しむ。
根本的な解決には至らず、今でも悩み続けている人は多いでしょう。

本書は仏教の教えで心を救う方法が解説されています。
仏教には日本に伝わってきた「大乗仏教」と本書の著者である、スマナサーラ長老の出身国である
スリランカを始め、タイ、ミャンマーに伝わっている「テーラワーダ仏教(上座部)」があります。

私は精神疾患で苦しめられていたときに、多くの本を読んできましたが、
その教えに一番納得が出来て、効果が感じられたのがこのテーラワーダ仏教の教えでした。

今回は、このテーラワーダ仏教の教えと瞑想について解説された本書を紹介していきます。

『心がフッと軽くなるブッダの瞑想』は誰に向けられた本なのか?

本書の主張は、「どのような悩みであっても、その原因は自分の心にある。
だから、自分の心を洗い育てていくことが悩みを解決させる」ということです。
ですから、人間関係や仕事、恋愛、どのような悩みを抱えていたとしても、
本書の内容は役に立つでしょう。

本書を読むと、人間は矛盾した考えを持っていて、欲深い生き物だということがよく分かります。
「長生きしたい」という願望と「いつまでも若くいたい」という願望は矛盾しています。
年をとるということは、体が衰えていくことですので、病気にもなりやすくなります。
長生きをして、いつまでも若くいることは両立しません。

お金、財産、社会的地位に執着する人も多いですね。
しかし、これらも一夜にして全てを失う恐れがあります。
地震、火事、津波などの自然災害が起これば、多くの財産を失うことがあります。
社長まで上り詰めたとしても、倒産してしまえば社会的地位など一瞬で消え去ります。

このようなトラブルで挫折し、心が荒んでしまいます。
お金、財産、社会的地位などは人間を幸せにするとは限りません。

どのような問題を起きて、何を失ったとしても、自分の心を育てることが出来れば、
「清く澄んだ心」は失われることはありません。
本書はその心の育てるためには、瞑想が必要だと説いています。

瞑想のことを未だに「怪しい」「効果があるわけがない」という目で見ている人がいます。
しかし、瞑想の効果は科学でも明らかになってきていますし、
アップル社の創設者であるスティーブ・ジョブズ氏が行っていたことでも有名です。

本書は「慈悲の瞑想」と「ヴィパッサナー瞑想」の2つが解説されています。
慈悲の瞑想はある言葉を口に出す、あるいは心の中で念じればいいので、
イラストなどは特に必要ないでしょう。
さほど長い言葉ではありませんので、誰でもすぐに実践できます。

ヴィパッサナー瞑想は、自分を観察する瞑想のことです。
瞑想と聞くと、座って目を閉じて行うものだと考える人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
歩きの瞑想、座るときの瞑想、仕事中にも行うことが出来ます。
本書はイラスト付きで解説されていますので、非常に明快で分かりやすく解説されています。

『心がフッと軽くなるブッダの瞑想』の総評

ストレスを溜めたときに、そのストレスを発散させる方法はよく知られていますが、
それは一時的なしのぎにしかなりません。
やはり、自分の心を育てて、ストレスを溜めない、
どんな問題が起きても清く生きていけるようにすることが大切です。

心はすぐに育つわけではありませんので、継続した努力は必要です。
これは瞑想に限った話ではありません。毎日、行うことで徐々に育っていきます。

面倒だと感じる人はいるかもしれません。
しかし、清く澄んだ心を育てることが出来れば、
ストレスを感じづらく、幸せに生きていけることが出来るのです。

本書で解説されている瞑想を実践してみましょう。
お金は一切かかりませんし、道具も必要ではありません。
誰にでも簡単に始められますので、本書は全ての人におススメできる一冊です。

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