うつ病の人に対する正しい接し方|心を支える言葉と行動

うつ病の人を支えてあげたいと思っているけれど、
どういう言葉をかけてあげればいいのか、何をしてあげたらいいのか分からずに
悩まれている方は多いと思います。

そこで今回はうつ病を克服した(完全ではないのですが)私の経験と、
他の患者さんの経験、うつ病の専門書で学んだ「うつ病の人に対する接し方」
いくつか紹介していきます。

私の主観も少し交じっているので、全てを鵜呑みにするのは止めてください。

どういう言葉をかけてあげるべきなのか、何をしてあげたら喜ぶのかは
相手のことをよく観察して、考えることが大切なのです。

うつ病の人に対する接し方① 嬉しかったと感じた行動

 

親身になって話を聞く

親身になって話を聞くということは簡単ではありません。
ただ、聞いていれば気持ちが楽になるということではないのです。

「傾聴」というのはしっかり学ばないと身に付かない技術だと、個人的に考えています。

的外れなアドバイスは逆効果になりますので、受容が大切だと思います。
受容とは、否定もしなければ肯定もしない考え方で、
カウンセリングでは必要不可欠な考え方です。

常に関心を持ち、味方でいる

自己肯定感が下がり、「私なんていてもいなくてもどうでもいい存在だ」といった
ネガティブな思考を持ちやすいです。
孤独に感じることがありますので、関心を持っていること、
味方であることをキチンと伝えてください。

うつ病の人に対する接し方② 嫌だったと感じた行動

 

おちゃらける、はしゃぐ

元気付けようとしているのかもしれませんが、うつ病の人にそんな元気はありません。

場合によっては、「こっちは大変なのに、ふざけている」と感じる人もいるでしょうし、
「色々やってくれてるのに応えられなくて申し訳ない」という気持ちになることもあります。

寄り添いすぎる

うつ病に限らず、落ち込んでいる人に寄り添うことが大切だと疑わない人は多いです。
しかし、寄り添いすぎると「見張られている」と感じることがあり、負担になることがあります。

この場合には、少し距離を取りながら見守るのがいいです。

たまには、うつ病の人に家の中で一人で自由に生活させてあげるのもいいです。
自殺の可能性があるときは、目を離さないように気を付けましょう。
ずっと見守るのも大変だと思いますが。

不安を共にしてしまう

うつ病の人は病の影響で正常な判断が出来なくなったり、将来に対して悲観します。
そんな時に冷静に支えてあげるのが、家族を含む周囲の人たちです。

うつ病の人と接するうちに、支援する人までもが「どうしよう……」と
不安を感じてはいけません。うつ病の人は、退職や離婚など重要な決断を
すぐに下そうとしますので、その時に周囲の人たちは落ち着いて対処する役割があります。

あわせて読みたい
うつ病の治療期間はどのくらい?|自宅での過ごし方と休養の取り方

 

うつ病の人に対する接し方③ 喜んだ言葉

 

「今はつらいけど必ず良くなるよ」

いつまでもうつ病が治らないのではないか、と不安に感じることがあります。
そんな時には、つらいとか苦しいという相手の気持ちに共感しながら、
病が必ず良くなることを伝えるのがいいのではないでしょうか。

私見ですが、必ず良くなる根拠なんてなくてもこの言葉を伝えていいと思います。
根拠や論理性よりも、人間としての温かみがある言葉や行動が大切です。

「生きてくれるだけで十分だよ」

「自分には生きている価値がない」

そう思いながら、薬を大量に飲んで自殺を図った女性が、
病院で夫に「生きてくれるだけで十分だよ」と言われて救われたという話があります。

生きる価値を見失い、自暴自棄になっているときにかけてあげるといい言葉でしょう。

簡単に答えられる質問

うつ病の人は思考する力が落ちているので、
頭を使わなければ答えられない質問を嫌がります。
ですから、「はい」か「いいえ」で答えられるような簡単な質問を
心掛けるようにしましょう。

「待ってるからね」

うつ病の治療のために休むことになれば、友人と会う機会も減ります。
治療が長引けば、「二度と会えないかも」と不安に感じることがあります。
そんな時に、友人の方から「待ってるからね」と言葉をかけてあげると喜ぶかもしれません。

「待っててくれる人がいる」「気にかけてくれる人がいる」という安心感が
気持ちを楽にしてくれるはずです。

何気ない会話

うつ病の人に気遣う言葉だけが心を楽にするのではなく、
何気ない会話もストレス解消に役立つことがあります。

「今日はいい天気だね」や「新しいカフェがオープンしたらしいよ」
といった言葉はトゲがありませんし、穏やかで温かい日常的な言葉です。

返事をする必要もありませんので、うつ病の人が楽に感じる言葉ではないでしょうか。

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うつ病にならないために|セロトニンを増やす6つの方法

 

うつ病の人に対する接し方④ 嫌がった言葉

 

コソコソ話 

話の内容より「自分のことを話しているんだな」と思ってしまうことが問題です。

「自分のせいで家族に迷惑をかけている」と自分を責めてしまうことがあるので、
話し合いをするときには注意が必要です。

「がんばれ!」「がんばれ!って言っちゃいけないんだっけ?」

うつ病の人に対して励ます言葉を言ってはいけないというのは、
もはや常識だと思うのですが、まだまだ使ってしまう人がいます。

「がんばれ!って言っちゃいけないんだっけ?」という言葉もデリカシーがありません。
そう思うのであれば心の中で思えばいいのであって、うつ病の人に聞こえるように言うのは、
相手の病気の苦しみのことを理解していない証です。

「楽しいことを見つければいいんだよ」

うつ病の症状の一つに興味の喪失があります。

今まで好きだった趣味が楽しめなくなっているので、
「楽しいことを見つければいい」と言われても、それは困難としか言いようがありません。

何も言わない 

支援する側が。何を話したらいいのか分からないという悩みを抱えることがありますが、
だからといって、何も声をかけずにいれば心配されていないと感じてしまいます。

うつ病の人は病気と闘っているのです。
支援する側の人も、本を読んだり医師の話を聞いたりして努力する必要があります。

同じことを何度も聞く

何か声をかけられても返事をする気力がない場合があります。

その時に「〇〇してみたら?」とか「〇〇しないの?」といったことを
何度も繰り返し聞くべきではありません。煩わしく感じるだけです。

「いつになったら治るのかしら?」

それが分かれば苦労はしません。ご家族の方も支援するのに大変だと思いますが、
そんなことを言われても答えようがありません。本人が一番知りたいことです。

うつ病であることを責められているように感じることがありますので、気を付けましょう。

「ゆっくりやりましょう」「心配せず休んでください」といった焦らせない言葉で、
上手に支えてあげるのがいいのではないでしょうか。

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