うつ病になる原因ははっきりとしていませんが、
セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンといった脳内物質の減少が、
うつ病を引き起こすと言われています。
その中でも幸せホルモンと呼ばれているセロトニンに注目します。
セロトニンは心のバランスを整えてくれ、ストレスを軽減してくれます。
他にも不安や恐怖、性欲や睡眠に関わっているので重要な存在です。
そこで今回はセロトニンを増やす5つの方法を紹介します。
目次
セロトニンを増やす方法① 朝日を浴びる
日光を浴びることでセロトニンを活性化させることが出来ます。
ただし、時間帯が大事で昼よりも朝の光の方が良いとされています。
朝起きて朝日を浴びることで睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が止まり、
セロトニンが活性化されます。そして14~16時間後にメラトニンが分泌され、
眠くなるということです。
ということは、就寝時間より14~16時間前に日光を浴びる必要があるのです。
朝7時の太陽の光を浴びると、21時~23時の間に眠くなるのです。
睡眠の質を高めることがうつ病から身を守るのです。
室内の光より圧倒的に太陽の光の方が強いですので、
出来るだけ外出して朝日を浴びましょう。
それが難しければ、家の中でもいいので、窓際で太陽の光が浴びられる場所で
一定時間過ごすのがいいでしょう。庭やベランダでももちろんいいです。
セロトニンを増やす方法② リズム運動
セロトニンを増やす運動にリズム運動があります。
ダンスのようなものではなく、散歩、ジョギング、サイクリングのことです。
他にも、食事の際の咀嚼、ガムを噛む、歯みがきをするなどがあります。
食事をゆっくり取ることも健康に必要なことですから、おススメできます。
漠然と行っても意味がなく、「1,2,1,2」と集中してリズムよく行うのが大切です。
やりすぎると疲れてしまい逆効果になるので、5分~30分くらいに留めましょう。
前述の朝日を浴びるのと合わせて行うのがおススメです。
朝日を浴びながらの散歩やジョギングは、2つの方法でセロトニンを活性化させます。
セロトニンを増やす方法③ 呼吸を整える
有田秀穂教授が推奨する呼吸法は、セロトニンを活性化させることを実証しています。
5分から30分程度行うことでセロトニンを活性化させることが出来ます。
吸うことよりも吐くことが大切で、やはり集中して行うことが重要です。
普通の呼吸とはやり方が少し違うので、しっかり学ぶ必要があります。
薬に頼りませんし、無料で場所も取らずに出来るので、
セロトニンを活性化させる方法として、きわめて優れていると言えます。
詳しいやり方は『朝5分の呼吸法 著者:有田秀穂』の中に書かれています。
興味がある方は読んでみてください。
セロトニンを増やす方法④ 食事で増やす
セロトニンを作る食べ物がありますので、食事でうつ病から心を守ることが出来ます。
セロトニンは、トリプトファンやビタミンB6、炭水化物によって作られます。
トリプトファンが多い食材には、豆腐や納豆などの大豆食品、
チーズや牛乳、ヨーグルトのような乳製品にも含まれています。
もっとも有名なのはバナナでしょうか。
バナナはトリプトファンだけでなく、炭水化物やビタミンB6も含まれているので、
セロトニンを作るには適した食材です。
牛乳との相性がいいので、一緒に取るのがいいかもしれません。
セロトニンを増やす方法⑤ 人やペットと接する
かわいらしいペットと戯れていると、幸福感が生まれてきます。
私は猫を飼っていたのですが、猫の体を撫でてあげると嬉しそうな表情をしながら
のどをゴロゴロ鳴らすので、その姿を見ていると幸せな気持ちになりました。
この幸福感はオキシトシンだと言われています。
オキシトシンもセロトニンと同様に幸せホルモンなのです。
ペットとの関係だけではなく、人とのスキンシップでも幸福感は得られます。
例えば抱擁、ボディータッチ、マッサージなどを行うことでオキシトシンが分泌されます。
体が触れ合わなくても、大切な人と食事を取る、カラオケに行く、
プレゼントを贈ったりすることでも分泌されるのです。
そして、このオキシトシンがセロトニンの活性化を誘発する効果があります。
その結果、うつ病から心を守ることが出来るのです。
大切な人との会話をすることはいいのですが、メールやLINEでは
効果が望めないとのことです。やはり、直接会って会話を楽しむことが重要です。
現代人はLINEなど便利なツールに頼りがちですが、
大切な人と同じ空間を共有する時間をもっと増やしたいですね。
セロトニンを増やす方法⑥ 薬で増やす
うつ病になってしまった時には、やはり薬の力が必要です。
うつ病で処方される薬にはセロトニンを増やす効果があります。
セロトニンの再利用を促進するのがSSRIです。
SSRIは選択的セロトニン再取り込み阻害薬のことです。
脳内物質は多くあるのですが、SSRIはその中でもセロトニンの働きを強化する
効果があるのが特徴です。
うつ病の他にも、強迫性障害やパニック障害 でも使用されることがあります。
うつ病になったからといって必ずSSRIが処方されるとは限りません。
その他にもSNRIや三環系抗うつ薬、NaSSA や四環系抗うつ薬があります。
相性や副作用を考慮して処方されるのです。
薬の処方に関しては、全てを医師に任せるのではなく、
自分でも勉強して知識を身に付けることが大切です。
いかがでしたか?いくつか役に立つ情報はあったでしょうか。
うつ病になるととても辛く苦しいですし、治療に時間がかかります。
仕事を休まなければいけなくなったり、家族に迷惑をかけることもあります。
そうならないようにするために、今回紹介したセロトニンを増やすことや、
その他の心身の健康を保つ努力を日々行うことがとても大切なのです。
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