ドラムの作曲『リズムパターン』を覚えよう!!【編曲初心者講座】

編曲初心者シリーズ第2弾!今回はアレンジの土台になるドラムの解説を行います。
ドラムには生楽器とシンセサイザーで作られたものがありますが、今回は生のドラムの解説を中心に行います。

今回の記事は、主にドラムを演奏しない作曲家や編曲家を目指す方に向けた情報になっています。
初心者ドラマーの方にも役立つ情報ですので、最後まで読んでいただけたら幸いです。

ドラムの楽譜の表記について

基本的なドラムフレーズは、主に以下の3つで作られています。

・キック(バスドラム)
・スネア
・ハイハット

ドラムには特に定められた楽譜の表記がないので、書くときには注意が必要です。

オープンハイハットには丸印を付けて、クローズに戻すときには十字の印をつけるのが一般的です。
他のパーツの楽譜の書き方も合わせて覚えましょう。

タムには主に3種類あります。ハイタムとミドルタムとロータムです。

音程の違いによって名称が変わっています。タムは基本ビートの中に出てくることは珍しいですが、
その反面フィルインでは活躍します。ハイタムからロータムへ、高い音から低い音へと使われるのが一般的です。

クラッシュシンバルは盛り上げたいとき、フィルインを入れた後などに使われることが多いです。

ライドシンバルはハイハットと違い少し落ち着いた音が鳴ります。
ジャズで多く使われる印象があるかもしれませんが、その他のジャンルでも活躍します。
ポップスのBメロでも使われることがありますし、
強く叩けば激しい音が鳴りますのでロックでも使われることがあります。

リズムパターン1 8ビートと16ビートを聴いてみよう

8分音符を基本としたリズムを8ビート(エイトビート)といい、
16分音符を基本としたリズムを16ビート(シックスティーンビート)といいます。

ポップスは生ドラムに関しては、8ビートの使用が圧倒的に多いです。


生ドラムのキックとスネアの相性はあまり良くないので、同じタイミングで鳴らすことは少ないです。

多くのリズムパターンではキックとスネアはずらして演奏されます。
例外はありますが、とても大切なことなので必ず覚えましょう。

リズムパターン2 ハーフタイムフィールでリズムを緩める

ハーフタイムフィールとは8ビートの半分のテンポになるリズムのことです。
「ここでハーフにする」みたいな感じで使われていて、半テンともいわれます。

スネアの位置が3拍目にずれてハイハットの代わりにライドシンバルが使われることもあります。

様々な場面で使われますが、AメロからBメロに進行した時によく使われます。
バラードの楽曲でも使われることが多いですし、間奏などでリズムを緩めるときにも使います。

8ビートからハーフタイムフィール切り替わる音源を聴いてみましょう。


※譜面と音源は必ずしも一致しないので注意してください。

オカズと呼ばれるフィルインを覚えよう

フィルインとは、「Bメロからサビ」の進行のように、展開が変わるブロックの連結部分に入れるフレーズのことをいいます。
オカズと呼ばれることもあります。

フィルインを少し広めに解釈することをオススメします。
「これからフィルインが入ります」という合図のフレーズと
フレーズを叩き終えた直後くらいまでと考えたほうがいいと思います。

スネア、タム、ハット、シンバル、キック、どれもフィルインに使えます。

フィルインはドラムフレーズが非常に目立つ場面なので、ワンパターンにならないように深く研究を行いましょう。

ドラムの隠し味『ゴーストノート』を覚えよう

ゴーストノートとは聞こえるか聞こえないかのぎりぎりの音量で鳴らすことです。

楽譜でゴーストノートを表記する際には括弧するのが一般的です。
打ち込みの際は、他のパートと合わせて聞きながらベロシティを調整しましょう。

【DTM初心者講座】効率よくリアルにするドラムの打ち込みテクニック

様々なジャンルのリズムパターンを覚えよう!

ここからは、様々なジャンルで使われるドラムのリズムパターンを紹介します。
多くの解説は加えません。楽譜と音で学ぶことで、理解を深めることが出来るからです。

以下のリズムパターンは主にロックやメタルで使われます。
BPM250と非常に早く、ロックらしい力強さを表現できます。


 2つのペダルを使った「ツーバス」と呼ばれる技法があります。
疾走感溢れるメタルの曲に使われることが多いです。


▶今までに投稿した『JPOP編曲講座』の記事はこちらから読めます。

 シャッフルビートとは跳ねたリズムのことです。
「タタタタ」ではなく「タータタータ」と演奏するということです。

楽譜の上に特殊な記号が使われます。


16ビートのシャッフルビートも紹介します。

これは生ドラムだけではなく、シンセドラムを使ってR&BHIPHOPでも演奏されます。
シンセドラムを使ったパターンも3種類用意しましたので聴いてみましょう。


今回はドラムの基礎から始まり、様々なジャンルのリズムパターンを解説しました。
リズムパターンはその音楽のジャンルの象徴にもなりうる重要な存在です。

そのドラムの勉強をおろそかにしてしまうと後に苦労します。

ほぼ全ての音楽にはドラムが含まれていますので、あいまいな学習ではなくしっかりと学習しましょう。

【初心者の疑問】作曲と編曲のやり方を一から教えてください!!

【音楽理論書】『ドラム・パターン大事典326 』をレビュー

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