世に出回っている音楽理論書ではコード理論のことは
解説されていますが、スケールに関してはあまり触れられていません。
スケールの理論を知らなくても感性に頼って作ることも出来ますが
私の経験上、そのやり方では必ず限界が来ます。
そこで今回はサスフォーコードに使われるコードスケールについて解説します。
しっかり学んで使いこなせるようにしましょう。
サスフォーコードについてのおさらい
今回はサスフォーコードとその代理コードには
何のスケールを使うことが出来るのかを解説していきます。
その前にサスフォーコードを復習しておきましょう。
サスフォーコードは主にドミナントセブンスコードの前に使われ
そのまま主和音であるIに進行することが多いです。
Key in CならばG7sus4 – G7 - Cという進行です。
サスフォーコードとドミナントセブンスコードとの違いは1音だけで
ドミナントセブンスコードのM3を短2度(半音)上げるだけです。
サスフォーコード(sus4)とその代理コードの使い方に関しては
以下の記事を参考にしてください。
サスフォーコードのスケールは難しくない
私はこれまでにセカンダリードミナントやサブドミナントマイナーコードで
使われる可能性があるスケールについて解説してきました。
今回のサスフォーコードに関しては今までと比べれば
それほど難易度は高くないといえます。
セカンダリードミナントやサブドミナントマイナーコードは
一時的な転調が絡んでいるのでスケールの学習はやや複雑だといえます。
サスフォーコードに関しては転調しているわけではないので
スケールの幅はそれほど広くないのです。
まずはドミナントセブンスコードとそこで使われるスケールに関して学びましょう。
Key in CならばG7になります。
転調がなければここでは主にGミクソリディアンが使われます。
以下の図でコード進行とスケールを確認しましょう。
どのスケールもCメジャースケールの順番を並び替えただけの構成になっています。
次にミクソリディアン・スケールの特徴を確認しましょう。
コードトーンはR-M3-P5-m7です。
テンションノートは9thと13thでアボイドノートはP4です。
これらはルートがGに限らず全てのミクソリディアンに
同じことが言えます。
G7でGミクソリディアンが使われた場合はソシレファがコードトーンで
アボイドノートであるドの音を使うのに注意が必要だということです。
テンションノートはラとミになるということです。
さて、それではサスフォーコードだとどうなるのでしょうか?
G7sus4で解説すると、コードトーンがソドレファになります。
そしてアボイドノートがP4からM3に変わるので
ドの音はコードトーンでシの音がアボイドノートになるのです。
サスフォーの代理コードであるIIm7onV(Dm7onG)でも同じです。
それほど難しくないのですぐに覚えられると思います。
サスフォーコードの代理コードのスケール
サスフォーコードには様々な代理コードがあります。
その中の一つにFm on Gというコードがあります。
この場合にはミクソリディアンのM2を増1度(半音)下げて
ミクソリディアンb2スケールやHmp5↓スケールを使うのがいいでしょう。
どちらのスケールにもラbが入っています。
増2度のインターバルが含まれているのでメロディーを作るときには注意が必要です。
Dm7b5 on Gでもこの2つのスケールが使えます。
スケールの学習はただ理論を学ぶだけでなく
学んだ知識を生かして自分でフレーズを作ってみることが大切です。
サブドミナントマイナーやセカンダリードミナントのときの
コードスケールに関しては以下の記事を参考にしてみてください。
作曲するときサブドミナントマイナーコードには何のスケールを使えばいいの?
作曲するときセカンダリードミナントには何のスケールを使えばいいの?
F-/Gは短9度が発生してしまい響きが悪くありませんか?
名無しさん。コメントありがとうございます。
短9度の響きに関して、賛否両論あることは知っています。
私が調べた限り、あるいは私の作曲の経験上、この響きは頻繁に使われるものではありませんが、
使用されることはさほど珍しくなくなっていると思います。
上手に扱えば綺麗なコード進行が作れますので、試してみてください。