2018年8月8日。あいみょんの『マリーゴールド』がリリースされました。
あいみょんは新世代のシンガーソングライターとして若者から絶大な支持を得ていますよね。
紅白歌合戦にも出場するなど、最も大躍進を遂げているアーティストです。
今回はそんな大人気のあいみょんが昨年リリースした
『マリーゴールド』のレビューをしていきたいと思います。
私のブログでは作曲や編曲について語ることが多いですので、
このレビューに関してもそのアーティスト個人の評価だけでなく、
編曲家や演奏家に対するものも含まれます。ご了承ください。
※何回か聴いて、レビューの内容を変えることがあります。ご了承ください。
あいみょんの経歴を簡単に紹介しますね。
1995年生まれ。兵庫県出身。
音楽的ルーツは、浜田省吾、吉田拓郎、河島英五、尾崎豊、
平井堅、小沢健二といった 男性シンガーソングライターにあるようです。
女性アーティストでありながら、これほどの男性のアーティストの影響を受けるのは
結構珍しいですね。
私は他のアーティストのルーツを詳しく調べたことはありませんので
比較することはできませんが。
6人兄弟の上から2番目の次女だそうです。
どうでもいいという人もいるかもしれませんが、
生まれ育った環境はそのアーティストの価値観に影響を与えますからね。
本人も、大家族の中で助け合いの精神や相手が何を考えているのかを観察していて
そういう能力が長けていると述べています。
あいみょん『マリーゴールド』のレビュー
イントロはエレキギターから始まります。
フレーズはシンプルで音域もちょうどいいですね。
これ以上高い音を使うと曲の世界観と合わなくなると思います。
(0:21)
Aメロの出来はいいですね。
8小節を2回繰り返すのですが、2回目のほうには
前半に出てこなかった音色を入れて変化を与えています。
アレンジの常套テクニックではありますが、いいですね。
Bメロは非常に短いのですが、サビまでが長いと冗長になり
退屈さが生まれますのでいい感じな長さだと思います。
(1:05)
ここからサビに入ります。
以前の私のレビューでは「サビのメロディーが盛り上がらない」と書いていましたが、
何故でしょうね?改めて聴いてみると、優れたメロディーにしか思えません。
聴いていて心地よく、覚えやすくて歌いやすい。
人気曲になるのがよく分かります。
少し残念なのはこのメロディーが、任天堂ゲームボーイ用ソフト「メダロット2」の
BGMに酷似している点です。
今の時代、盗作はすぐにバレますので意図的ではないと思います。
とはいえ、あまり問題視されずにスルーされているのも妙な感じです。
Youtubeで検証動画があるので、興味がある方は見てみましょう。
(2:50)
ここからDメロ→間奏に入ります。
以前のレビューでは「この部分の出来が悪い」と言いましたが、
改めて聴くとそこまで悪くはないですね。
Dメロが出てくる場所というのは曲によって違いますが
このマリーゴールドでは2回目のサビと間奏の間に出てきます。
Dメロのメロディーは、サビのメロディーを引き継ぐ形で
変化を与えつつ盛り上げたいところですが、あまり上手くはないのは事実ですね。
サビのメロディーが良いので、それに負けないくらいのメロディーをDメロに
用意したいところでしたが、サビのメロには完全に負けています。
アレンジに関しては、今まで出てこなかった音を加えたりして変化を与えたいところでしたが、
それはありませんでした。これは編曲家の責任ですね。
(3:25)
それに対して落ちサビ(静かなサビ)はまずまずよく出来ています。
あいみょんの歌声とメロディーがマッチしていてすごくいいです。
そのまま最後のサビに向けて上手く盛り上がっていきます。
強いていうならば、最後のサビに入るときに一工夫あったほうがよかったです。
ブレイクを入れるとか、転調させるとかいくつか手段はあったと思います。
ブレイクっぽいものは使われていますが、もっと彼女の歌声を強調したほうが良かったです。
少しの工夫が曲のクオリティーを高めるのです。
(3:42)
最後のサビは少し高音を使い変化させ盛り上げています。
これは良いですね。
(4:19)
サビ後には新しいフレーズが加えられています。
Dメロと違い、こちらはメロディーもアレンジもよく出来ています。
アウトロはイントロと同じフレーズですね。
これはなくてもよかったかもしれません。
その前で綺麗に終わらせたほうがいいと思いました。
あいみょん『マリーゴールド』の総評
以前のレビューではもっと辛めの評価でしたが、誤った評価でしたね。
今聴いてみると、完璧な音楽ではありませんが十分に良曲と言えるレベルです。
彼女のインタービューでは、色々なジャンルの曲を作れることを
語っているので今後はそこにも注目したいですね。
いずれにしても音楽業界を盛り上げてくれるアーティストが生まれたことには
歓迎し、より成長した姿と音楽を届けて欲しいです。
この記事へのコメントはありません。